【2020/09】お題:夕


 

2020年9月のお題「夕」で書かせて頂きました。

スペース・改行・ルビを除く300字。

ジャンル:オリジナル

注意書き:ちゃんと書いた! ちゃんと書いたよ!(*゜∀゜)=3!!

 

【オカルティック転移】



 記憶に残っている光景がある。
 僕にとってのそれは”白い服を着て白い壁に触る人”だった。

 『白い服を着て白い壁に触れば異世界に行ける』

 何処どこかで見知ったオカルト話が頭の中で絵として残ったのかもしれない。
 時刻は覚えていないがオレンジ色に染まっていたから夕刻――黄昏時たそがれどきだろう。

 子供の頃は怖かった。
 勇者やスローライフなんてラノベがなかったあの頃は、異世界=別次元に等しかった。



 何故なぜ僕が今こんな話をするか……察してるよね。こんな恰好をしていれば。
 死ぬかもしれない?
 はは、僕には現実のほうが余程よほどつらいよ。死よりもね。

 それじゃ



















 何だよ! きょ、今日は、そう! タイミングが合わなかったんだ!
 黄昏時たそがれどきなんて曖昧あいまいな時刻だから! 

 笑うな!