~格闘~




 さて。お花見と言えばお弁当。
 記憶が間違っていなければ、花見とは桜の下で飲み食いするイベントだ。
 昨今では火を持ち込んで肉を焼いたり球技などをして楽しんだりもするそうだが、山で煙など上げた日には町の人々から山火事を疑われそうだし、面子《メンツ》が|義兄《あに》と執事では酒と紅茶(どんな取り合わせだ)しか用意していないかもしれない。
 まさか本当に「花をみるだけ」で終わりはしないと思うけれど、間違っても球技はしない。
 大人はそれでいいかもしれないが、どうせあたしは子供よ。育ち盛りよ! 花より団子なお年頃よ!

 と言うことで!
 お花見と言えばお弁当!!(大事なことなので2度言いました)
 ガーゴイルがいるから作るのよ、と食い意地の張った奴らを引き合いにしてもよかったが、そうするとただでさえ小食の義兄《あに》は手を出さない。あたしが作ったものを執事が義兄《あに》に勧《すす》めるはずもない。
 それはマズい。
 ガーゴイルのために作るのではない。ここ大事。
 もちろん自分のためでもない。育ち盛りで花より団子だけれども、自分のためでは……ご、5%くらいは自分のため……だけれども。
 だ、だって花見よ!? 女子力を見せつけるチャンスじゃないの!


『これ、ちょっと焦げちゃったけど』
『美味《おい》しいよ。るぅの作った卵焼きは最高だね』


 なんてことは世界が爆発したってないってことくらいわかってはいるけれど!
 それでも作りたい乙女心。わかれよ畜生!
 誰もいない厨房で、ルチナリスはひとり地団駄《じたんだ》を踏む。

 しかし生まれてこの方、料理らしいことはしたこともない。腕を磨こうにも機会がない。お茶ですらくそ不味《まず》いと(主に執事から)嫌味を頂く有様だ。
 そんな料理音痴が作った弁当を果たして義兄《あに》と執事が美味《おい》しいと言うか、いやその前に口に入れるかどうか。それどころか(主に執事から)毒物扱いされるだろう。
 そうなったら最後、丹精込めて作った弁当は残飯処理のようにガーゴイルどもが回収してしまう。

 その前にせめて一口!
 義兄《あに》は味音痴だから……ってそれは誰のせいかと問われれば、10年くそ不味《まず》いお茶(執事談)を飲ませたあたしのせいに他ならない。そんな彼に美味《おい》しいと言われてもそれはそれで自尊心が傷つくが、それでも笑顔で言われれば報われるというこの矛盾!
 ええい! 何事も挑戦だ!
 とりあえず口に入れさせればこっちの勝ち。どうやって口に入れさせるかは後から考えればいいのよ!

 執事が聞いたらまず阻止しに来るであろう野望を胸に抱きつつ、ルチナリスは卵を掴むと、それをマウンドに上がったピッチャーのように高く掲《かか》げた。
 別に伝説の〇〇などを作る予定じゃない。まだまだ時間はいくらでもあるんだもの。その中にはひとつくらい及第点もある! はず!

 ルチナリスは卓上にずらりと並んだ精鋭メンバー《材料》を見回す。
 卵。砂糖。片栗粉。
 油にフライパンにフライ返し。
 そして謎の隠し味(秘密)。
 何のことはない、卵焼きの材料だ。他の料理用食材まで全部広げたらきっとわからなくなる。自分のことは自分が1番よく知っている。

 まずは定番の卵焼きを作って。
 それから唐揚げにサラダ。
 薄切り人参やチーズで星やハートを散らせばかわいいお弁当はできるはず!
 都会のほうで流行《はや》っているという「キャラ弁」どころかタコさんウインナとかいう奴《やつ》ですらあたしには難易度が高いとわかっている。最初っから手を出さないのは賢明というものよ!

 ルチナリスは数日前に町から買って来た「ぶきっちょさんにもできるお弁当作り」という本を開いた。

 ふっふっふ。
 今回はこうして手引書があるんだもの。失敗することなんかありえないわ。
 さあ、まず最初は……あれ? 卵の割り方が書いてない。




 窓の外は既に夜の帳《とばり》が下りた。
 かすかに聞こえていたガーゴイルたちの話し声や執事の足音も、何時《いつ》しか聞こえなくなっている。
 カウンター越しに見える食堂は真っ暗。テーブルの上にひっくり返して乗せられた椅子が林立している様《さま》は、月明かりすら入り込めない森の奥を連想させる。

 ホラーだと物陰からこちらを見ている目があったりするのよね、と、ふと過《よぎ》った想像に、ルチナリスは慌てて背を向け、かまどの火を凝視した。野営する旅人が夜通し焚火《たきび》の火を絶やさなかったように、チロチロと燃える火はそれだけで心強い。
 ただ問題なのは、物陰に潜んでいるであろうモノは火を恐れるかどうかわからない、ということなのだけれども。

 嗚呼《ああ》。そんな想像しなきゃよかった。
 さっきから誰かに見張られているような気がして仕方がない。気付かれないように背後に忍び寄って、いきなり声を――

「……るぅ、何してんの?」
「ぎゃああああああっ!!」

 思わずあげた悲鳴に、ガタン、と派手な音がした。
 おそるおそる振り返ると、厨房の扉を薄く開けた隙間から義兄《あに》が引きつった顔で覗き込んでいる。

「せ、青藍様こそ」

 1番会いたいけれど今ばかりは絶対に会いたくない人が、こともあろうに何故《なぜ》此処《ここ》に!?
 ええ、そうよ。あたしの腕じゃ早起きしたくらいで完成するはずがないから、だから徹夜覚悟で夜中にこっそりと作ってるのよ! サプライズなのよ! それを、それを……っ!
 運命の神様の悪戯《いたずら》だと言うのなら、あたしは一生その神様を恨むわよ!!

 かわいらしさの欠片《かけら》もない叫び声を上げてしまった手前、今更かわいこぶることもできず、ルチナリスは卓上に広げられた材料を身を挺《てい》して覆い隠した。

「……何故《なぜ》此処《ここ》に」
「え? 勇者の相手」

 そんなルチナリスの心中などいざ知らず、こともなげに義兄《あに》はいう。

「営業時間外だってのに迷惑な話だよね」

 彼はやれやれ、と肩を竦《すく》めてみせた。

 暖かくなったからと一斉に芽吹く新芽のように、とはつい昨日も思ったことだが、勇者という連中は本当に地面から湧いてくるのかもしれない。
 それでも明日の開城時間まで正門前で待っていればいいものを、門をよじ登って侵入して来たので仕方なく相手をする羽目になったのだそうだ。何処《どこ》ぞの個人誌頒布会場のように徹夜で並ぶことはお断りしているし、そもそも家宅侵入は犯罪。2度と来る気にもなれないように、いつもより丁重に叩き潰して差し上げたのだと笑顔で話す義兄《あに》が怖い。

 だがしかし。

 それならお疲れでしょうお兄様。厨房などに寄り道していないで、とっとと私室に帰りやがれ。いや、お帰り下さい。なんせ明日は強行軍です。
 喉元まで出かかっている言葉をルチナリスは必死で飲み込む。

 義兄《あに》にしてみれば、こんな真夜中に義妹《いもうと》が厨房で何をしているのか気になるところだろう。背後に広げられた材料から察してしまうかもしれないけれど、弁当は明日のサプライズ。
 だから帰れ!!

 だが!

「焦げ臭かったから火でも点けられたかと思って見に来たんですよ」

 義兄《あに》の後ろからさらに現れた長身に、ルチナリスは絶望の海に叩き落とされた。
 駄目だ。義兄《あに》なら必死で頼めば見ないふりをして立ち去ってくれたかもしれないけれど、この男は無理だ。「あなたが料理? 笑ってしまいますね」とかなんとか嫌味を言いつつ、数分後には義兄《あに》どころか城中に、あたしが下手なりに弁当を作ろうとした経緯まで洗いざらい暴露されてしまうのだ。

「何をしているのです?」

 わかってるくせに!

「あ、ええと、卵焼きを作ろうかと」
「それはわかります」

 卵の殻やフライパンに溢れた物体Xを横目で見つつ、執事は呆れた目を向けてくる。
 やめて。そんな憐れみのこもった目で見ないで!
 あたしはね、夜中にこっそりと頑張ってるのよ。少しは空気読みなさいよ! ほら、今日ばっかりはお兄ちゃんも連れて行ってくれていいから!

「弁当ならマーシャに頼んでありますのに」
「弁当?」

 ああああああ!
 バレたぁぁぁぁぁあああああ!

「そっ、それは知ってるんですけど、あ、あたしも作ってみたくて、それで……」
「作ってみたくて♡ で貴重な卵を大量に無駄にされては困ります。いいですか? うちは一応は城ですし、貴重な食材を仕入れるだけの資金もありますが、それは全て青藍様が栄養失調などにならないため、なんです。私たちの口にも入るのはただ単に温情を受けているからというだけです。
 あなたはこの生活が普通だと思っているかもしれませんが、1度城下に住んでごらんなさい。どれだけ恵まれた食生活をしているか、よくわかるでしょう」

 執事のマシンガン攻撃に反撃の言葉も見つからない。
 卵が貴重だというのは薄々知ってるわよ。でもミバ村じゃみんな鶏《ニワトリ》を飼っていたから割と楽に手に入ったというか……と、それは言い訳にしかならない。

 だって、できたのは物体X。貴重品とか言う前に食べ物を粗末にし過ぎている。
 だからこっそり作ってたのに! 完成品だけ見て欲しかったのに!



「火が強いんじゃないの?」

 いきなり耳元で声がした。
 何時《いつ》の間に寄ってきたものやら、義兄《あに》がルチナリスの背後から手元を覗き込んでいる。

 気配消して来るなぁぁぁぁぁ!
 心臓に悪すぎるわこの人――!!

 数メートルは飛び退《の》いたルチナリスのいた場所にちゃっかり立ち、義兄《あに》はボウルに新たな卵を割り入れる。片手で卵を持ち、机の角で叩き、片手で……おい、ちょっと待て。どうやって割ったのよ。どうして黄身が潰れていないのよ。あたしなんかいっつも後から殻の破片《はへん》を取り除いてるのに! と驚愕の色を隠せないルチナリスなど壁際に放置したまま、義兄《あに》は泡だて器を取ると混ぜ始めた。

「どさくさに紛れて何をやってるんです、あなたは」
「卵焼き」

 引きつっているのはあたしだけではないようだ。執事の口角がぴくりと動く。

「仮にも城主が厨房なんか入るんじゃありません」
「もう入ってるし」
「それも料理人の真似など、」
「昔はよく作ったよ? パンケーキとか」
「パ、パンケーキ!?」
「うん。るぅが夜中におなかすいたって言うから」

 執事の視線がとてつもなく痛い。
 ああ、お兄様。そんなに明るく言わないで。いや、だって、昔は義兄《あに》がそんな偉い人だなんて知らなくて。ついでに言えばパンケーキにも卵を使っていたけれど、そんなことはとても言えない。
 我ながらとんでもないことをやらかしていたと、視線の分だけ血が凍る。

「今度グラウスにも焼いてあげるからさ」

 その視線の原因は、主《あるじ》に自分《ルチナリス》の飯を作らせたルチナリスの不作法か、それとも自分《グラウス》には作ってもらえなかったことへの嫉妬か。
 後者に取った義兄《あに》の宥《なだ》める声に、執事は一瞬だけ照れたような毒気を抜かれたような、何とも言えない顔をした。
 その間に義兄《あに》は手際よく卵焼きを完成させる。

「はい、できた」

 焦げ目すらない。何処《どこ》の卵焼き職人ですかあなたは!?

 ここまで完璧だと逆に引く。
 だってそうでしょ!? 貴族様よ!? 何で卵焼きなんか焼けるのよ!
 庶民のあたしが四苦八苦して結局完成できなかったものを、深窓のご令息が見様見真似《みようみまね》で作るんじゃないわよ! チートすぎるわよ! あたしの立場がないじゃないの!!
 そ、そりゃあパンケーキを焼いた過去持ちなら卵を焼くくらい雑作もないことだろうけれど。って言うか、そのパンケーキはあたしがせがんだもので、つまり義兄《あに》の料理スキルはあたしが上げたようなもので。
 でも! でもっ! イメージが! 貴族様な魔王様が卵焼きにパンケーキってぇぇぇええ!!
 この罪は大きいわよ過去のあたしーー!



 だがルチナリスの断罪はそれで終わらなかった。

「卵焼きだけって寂しいよね。唐揚げとか欲しいな」

 卵焼きだけでは料理人の血が満足できなかったのか、そう言いながら床下収納庫の扉を開けようとする義兄《あに》の手を、執事が後ろから掴む。

「……唐揚げなら私が作ります」

 何だこの展開は。

 冷気が厨房内に広がっていく。収納庫は冷蔵用に大きな氷が入れてあるから、その扉を開けている今、冷気が広がるのは当然ではあるけれど。
 そ、そうよ。背筋が凍るような気がするのは収納庫の氷のせい。絶対に!

「お前がぁ?」
「これでも料理は趣味のひとつですから。昔は家でもよく作りましたし」

 と、そして執事は冷ややかにあたしを振り返った。

「……油も無駄にはできませんし」

 やめてぇぇぇぇぇぇえ!
 食べ物の恨みは恐ろしいって言うけれど、そこまで目の敵にしなくたっていいじゃない!
 そう心の中で叫ぶルチナリスの傍《かたわ》らで、義兄《あに》はといえば油の価値には興味などないようで。

「そう言うけどね。唐揚げには好みというものがあって」
「青藍様はどのようなものがお好みで?」
「え? 俺……はちょっと甘辛系かな。スパイス利かせてあるやつで。でも実家の料理長にしかその味は再現できな、」
「甘辛系でスパイス多めですね。わかりました」

 何故《なぜ》か変な雲行きになってきた。
 何この厨房が全く似合わない男ふたりの料理トーク。しかも執事! 料理が趣味って何処《どこ》まで万能なのよ!
 しかし、そうこうしている間にも執事はさっさとボウルに調味料を放り込んで漬け汁を作り、鶏肉を揉み込んでいる。うわぁ本格的だ……って、いや、見とれてる場合じゃない。今、こいつ調味料の分量計《はか》っていなかった。目分量で、って滅茶苦茶作り慣れてる人かド素人《しろうと》がすることよ?

 自信あるんだ。
 目分量でも、味見すらしなくてもいいくらい作り慣れてるんだ。仮にもご主人様が口にするんだもの、この完璧主義な男が不味《まず》いものなんか作るはずがない。

「ルチナリスは詰めるほうをやって下さい」

 肉を揚げながら、執事はなかなかやってこない出番にだれきってしまっている弁当箱を指さす。
 何故《なぜ》だ。何時《いつ》の間にやら勝手に役割分担までされているのは。
 そしてさりげなく作る担当から外されているのは……そんなにあたしの料理が嫌なんですか、あなたがた。そりゃあ卵焼きは物体Xになったけれど、朝まで頑張れば少しはましなものががががが。

「詰めるのは重要だよ。弁当は見た目だからね」

 詰める役すら外されて本当にやることのなくなった義兄《あに》は、ちゃっかり唐揚げをつまみ食いしながらフォローにもならないフォローを入れる。
 そして、

「マーシャって絶対イモ入れて来るよね」

 なんて言いながら、壁際にうずたかく積まれたジャガイモの袋を見上げた。


 マーシャさん《厨房のオバチャン》は最近ジャガイモダイエットに目覚めたらしい。
 必然的にメニューも芋料理、と言うか焼き芋と茹で芋と蒸し芋と揚げ芋。ガーゴイルたちが悲鳴を上げている。

「困るよね、うちには育ち盛りがいるのに」

 待て。何故《なぜ》そこであたしを見る。
 ルチナリスと目が合った義兄《あに》はしたり顔で人差し指を振った。

「ちゃんと食べないと育たないよー、胸とか」
「青藍様それはセクハラです」

 言うに事欠いて何てことを。
 悪意がないだけに、余計にない胸に突き刺さる。

「……あなたももう少しちゃんと食べましょうね」

 今日何度目かわからない溜息をつきながら、執事はトマトでカップサラダをこしらえている。
 うわ! 切り口がギザギザよ? あたしならばっさりやっちゃうところよ!?
 確かにサラダは予定に入っていたが、想像をはるかに超える出来栄えだ。料理が趣味だというのは本当なのだろう。
 何をやらせてもソツなくこなす男の趣味の領域は、あたしには山の頂《いただき》どころか月や星が浮かんでいるあたりくらい遥か彼方の高みで、落ち込む気すらなくしてくれる。
 
「ね、これ全部庭に埋めて来ちゃおうか」

 そしてこちらはこちらで恐ろしいことを言ってくれる人がひとり。
 余程暇なのだろう。でも暇なら先に休んで下さい魔王様。明日も一番忙しいのはあなたです。

「そんなことしたら来年はさらにジャガイモ地獄が待ってますよ」

 執事は義兄《あに》の戯言をあっさり流しながら、今度はタコさんウインナを作……おい! タコさんだと!? ルチナリスは目を見張った。
 あの高難易度のタコさんが、自分が作れば何故《なぜ》か足が1本になってしまうタコさんが、執事の手の中でいともあっさりと8本足で生まれてくる。
 しかも目の位置に黒ゴマ埋めるとか、何処まで芸が細かいのだ!!


『余裕ぶちかましてるとグラウス様に嫁の座持って行かれるっすよ』


 脳裏でガーゴイルがせせら笑うが、あたしには出せるカードがない。
 現に今も3個目の唐揚げに伸びる義兄《あに》の手をやんわりと止めながら、執事は

「味は如何《いかが》ですか?」

 なんて問いかけている。

「うん。美味《おい》しいよ。うちのより美味《おい》しい」
「それはよかった」

 あたしは全然よくないわぁぁぁぁぁああああ!

 目の前でイチャつくな! 胃袋を掴むな!
 だいたいその台詞《セリフ》はあたしが貰うはずだったのよ? 何であんたが持って行くのよ馬鹿執事ーーーー!

 ルチナリスの心の中でだけ、春の嵐が吹き荒れる。



 それでも。

「なっ、何かこういうのって家族みたいですねっ!」

 悔しいけれど、最近このふたりが遠い存在のような気がしていたから、少しだけ嬉しかったりもして。

「家族?」

 義兄《あに》はくすりと笑う。

「じゃ、グラウスはお母さんね」
「……何でそうなるんです」

 嫌そうに口元を歪ませる執事に義兄《あに》とふたりで笑って。
 ちょっとだけ、「義兄《あに》の中では執事はまだ嫁じゃないんだ」なんて思ったりして。


 あたしは家族なんて知らないけど、でもきっとこんな感じなんだろう。
 全然血の繋《つな》がりもない3人なのに。